店に入って、入り口付近のカウンター席に座ると、先ほどの素人っぽい親父が、人懐っこい顔で微笑みかけてきました。まあ、悪い気は致しません。不愛想なオヤジよりは、マシです。ただ、「広島焼きを、ちゃんと作れるのかなあ・・・・・？」という不安はありました。そして、注文した後、おやじの調理の流れをじっくり観察しましたが、「やっぱり、この人は素人だ・・・・・」と思える手さばきでした。流れるようなスムーズさが無いのです。「（もちろん、金は支払いますが）あまりも不味（まず）かったら、三島由紀夫さんのように、途中で箸を置いて、店を出よう・・・」とまで思いました。

  ところが、出された「広島焼き」を食べると、意外にも、美味しかったのです。広島の有名店で食べる「広島焼き」と比べて、全然、遜色（そんしょく）がないぐらいでした。いや、もう・・・、意外も意外でした。そこで、奥さんらしき人に、お会計をする時に、「このお店は、オーナーさんが広島の方なんですか・・・？」と尋ねてみると、な、な、なんと、先ほどの初老のおやじがオーナーで、奥さんらしき人が、奥さんそのものでした。どうやら、ご主人は、広島市内の出身だそうです。なんでも、動きがぎこちないのは、腰をやられているからだそうで、飲食の仕事は、４５年以上、行っているそうです。ジャンルも多岐にわたり、しゃぶしゃぶなどの日本料理屋、すし屋、中華料理屋、洋食屋など、ほとんどの種類を経験しているそうです。どうりで美味いと思いました。材料には大変こだわっているそうで、卵は、ブロイラーの卵ではなく、地鳥の卵だし、麺も生麺を使っているそうです。直接聞きませんでしたが、イカも美味しかったし、豚肉も、見るからに良い豚肉を使っていました。ひょっとしたら、アグー豚かもしれません。ソースやマヨネーズも、一工夫あるような気がしました。

  ご主人は、もともと東日本の有名な都市で、何軒もレストランを経営していた「やり手の実業家」だったようですが、コロナで、経営がにっちもさっちもいかなくなり、銀行に借金を返せなくなってしまったようです。そして、ついには、銀行の管理下に・・・・・。国からの給付金は、大阪で、中国人がやっているような「小さなカラオケ居酒屋」でしたら、むしろ「ホクホク」なのですが、この店のご主人の様に、大きな規模で経営している場合は、強烈なパンチとなって襲ってくるようです。国からの給付金は、何の足しにもならないと言っていました。そういう事があって、ご主人と奥さんは、沖縄に逃げてきたそうです。

  さて、今回、皆様にご紹介いたします商品は、沖縄に咲く「紫＆ピンクのブーゲンビリア」を模した、実に美しいアメジスト（紫水晶）です。この宝石は、世界的に有名な宝石だけあって、綺麗なものはとても綺麗です。お値段は、リーズナブルですが、某（それがし）が思いますに、アメジストは、紫系の宝石の中では、もっとも綺麗な宝石ではないでしょうか？ご覧になると、惚れ惚れなさると思います。紫とピンクが折り重なって作り出すモザイク模様は、可愛さ100％です。某も、上記の「広島焼き」同様、その味わいに大満足です（笑）。