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「鉄火牡丹 夜桜乙女捕物帖」 ２００４年 ２月 文庫初版
「箱根の女狐 夜桜乙女捕物帖」 ２００４年 ２月 文庫初版
「蝶が哭く 夜桜乙女捕物帖」 ２００４年 ２月 文庫初版
「猫の仇討 夜桜乙女捕物帖」 ２００４年 ２月 文庫初版
「浮雲 夜桜乙女捕物帖」 ２００４年 ２月 文庫初版
「殺し屋 夜桜乙女捕物帖」 ２００４年 ２月 文庫初版
定価 ６１９円～６２９円＋税 ２８７頁～３３２頁
『鉄火牡丹』 「鉄火牡丹」掏りの一味に殺されたと思われた手代だったが、その裏にもっとあくどいたくらみがあった。「闇の梯子」乙女のお見合いの相手は、実直な顔をした番頭だったが。「悪女は哂う」囚われた盗賊の配下が、同心を罠にかける。「お役者小僧」兄嫁を脅す盗賊の招待は？。
『箱根の女狐』 「海を見ていた女」５年前に島送りになった男を待って、島帰りの船が来るたびに海を見ている女。その女と知り合いになった女岡っ引きの乙女は、奉行所で調べてみるとすでに２年前に島から帰っていた。けれど男は女の前に姿を現さないまま、後ろぐらい事に手を染めているようだ。「丑の刻参り」人を呪い殺す”丑の刻参り”の女を付けたが、その女が呪っていたのは評判のいい名主で、さらにその女が殺されてしまう。誰かが代理で呪いを依頼したようだ。それを依頼したのは御高祖頭巾の女。「箱根の女狐」右近の依頼で箱根に遣ってきた乙女。そこで出会ったのは凶悪な盗賊一味。右近とともに泊まった宿に怪しげな人物達も投宿する。「かまいたち」かまイタチのように喉をかききって殺し、金を奪う事件が起こる。古手の岡っ引きは島帰りのある男を執拗にいたぶり追いかけるが、おと目にはその男は気の弱いいい人にしか見えない。
『蝶が哭く』 今回は、中仙道を登り、熊谷から秩父・武甲山麓で事件をひとつ解決して、その後深谷、横山の関所を経て須坂まで向かう。同心・伊佐山も命で、逃がし屋のおとり捜査に入った乙女。逃がし屋に連れられて、秩父の山村にやってくる。そこで逃がし屋一味の悪事を暴き前半は終わる。後半はゴマのハエの少年と知り合いその姉を助けるために、松井田宿のやくざを潰し、さらに関所を超えた素坂藩の後とり誘拐の始末をする。颯爽とした１８歳の鉄火娘乙女の活躍。
『猫の仇討』 立場は生まれは違うが、女の純情を描いた作品が集まっている。「力婦伝」見世物小屋に出ていた大女と知り合う乙女。田舎でも江戸に出てきても嘲られていたが、ついに好きな人ができたそれを嘲笑う悪党。「おしゃれ殿様」大身旗本の跡継ぎ探しを頼まれた乙女。比較的簡単に探し当てられたが、その男は噺家を目指し、すでに芸者と結婚していた。「ふり袖変化」仲の悪い両親の気を引こうと似せ誘拐騒ぎを起こすが、実際に誘拐されてしまう。「猫の仇討」湯屋のかまたきと下女が可愛がっていた猫が殺される。殺したのは評判の悪い無頼の男達。
『浮雲』 乙女が知り合ったわがまま娘の真名女は、オランダ商館のカピタンの妾だった。その奔放さに振り回される乙女だが、差ｒ差に、凶悪な博徒の姫次郎の事件に関わり、二人を追うことになる。姫次郎が目指すのは昔恩を売った事がある国定忠治が篭る赤城山。乙女も旧知の忠治の元に、姫次郎捕縛に向かう。上州で起こるお家騒動を背景に、乙女が活躍する。
『殺し屋』 いつまでも１８歳の少女岡っ引き・乙女の活躍。まあ時代考証無視でも、面白く読める連作集。「不問に付す」少女が陵辱され殺される。乙女は近くを通りかかったという評判のいい青年医師に不振を感じる。「江戸の夜王」今で言う、ホストクラブを経営し、女達をだます組織を許せない乙女。「女の意地」大身旗本の家に嫁入る事になった元遊女。けれど、弟夫婦は様々な嫌がらせの末、御家乗っ取りを図る。「殺し屋」江戸の闇を牛耳る殺し屋組織が二つ。お互いに、相手を潰そうと図る。
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