某は、早速、翌日、バンコクのルンピーニ公園近くにある日本領事館に立ち寄って、必要書類を貰って来てあげました。彼も乗り気で、１２日間の滞在のホテルの予約、往復の飛行機の予約をしたうえで、労働許可書のコピー、銀行預金口座手帳の全ページのコピー、写真などを準備し、数日後に、一人で日本のビザの申請場所に向かいました。今から思えば、一緒に行ってあげればよかったかなあと思います。そうすれば、結果が変わっていたかもしれません。知らんけど・・・・・（笑）。

 行きは、一緒に大阪に行って、彼は心斎橋で二泊し、その後、別の街へ行くという日程でしたので、某は、大阪滞在中にどうおもてなしをするか、いろいろと頭の中でシュミレーションしておりました。ただ、彼はイスラム教徒であり、肉は鶏肉しか駄目なので、豚肉（少なくとも、豚肉の油）を使う「お好み焼き」「焼きそば」は駄目だし、５５１の「ぶたまん」や「餃子」はもってのほかです。豚そのものですから・・・・・（笑）。魚類は、オクトバス（タコ）のようなモンスターは食べないと言っていましたので、「たこ焼き」もダメ・・・・・。そうなると、もはや、「きつねうどん」ぐらいしか、大阪の名物は無くなります。まあ、安上がりでいいですけれど・・・・・（笑）。某は、彼がお祈りをしているところを見た事がありませんし、本来、駄目なはずの酒も時々飲むと白状していました。「俺は、ブラジル人の女、タイ人の女、インド人、中国人など、数多くの宝石業者に騙されて、ミリオンダラー（約１億５０００万円）程の金を失った。奴らは、いいのを抜き取りやがるんだ・・・」と、恨みをにじませながら言っておりました。どうやら、原石を買ってもらおうと、原石を預けた時に、質のいい原石を質の悪い原石にすり替えられたり、あるいは、原石のカットを依頼した時に、いいのを抜き取られてしまったりしたようです。

 さてさて、結果や、いかに・・・・・。彼は、「１月の４日に結果が分かるんだ・・・」と言って、期待に胸を膨らませていました。夢にまで見た、初めての日本です。「日本に行ったら、いろんなところに行ってみたいんだ・・・・・」、そう言っていました。ただ、彼の知り合いのパキスタン人たちは、何度、申請しても、日本のビザが下りなかったそうです。また、インド人の場合も、断られるケースが多々あったようです。そんなわけで、期待半分、不安半分で、新年を迎えたのですが、結果は、「REJECT」・・・・・。あの悲しそうな表情を見たら、かける言葉がありませんでした。

 さて、今回、皆様にご紹介いたしますのは、初めて、アフガニスタンのバタフシャン鉱山（アフガナイト、ソーダライト、アウイナイト、ラズライトなどの鉱山）で見つかった、パパラチャ系のスピネルです。「これは、パパラチアです」と言われたら、「ああ、そうですか」と言ってしまいそうな「瓜二つ」のルース達です。本当によく似ています。しかも、高級なタイプのパパラチアとそっくりでして、見事なピンクオレンジが、我々の目を楽しませてくれます。まあ、上質なインペリアル系と申し上げても良いのですが、正直、どっちで表現してもいいと思います。この色味は、ミャンマーでも、ごくたまに見つかることがありますが、ミャンマーのものはインクルージョンが多いのに対して、このアフガニスタンのバダフシャン産の場合は、内部が、見事にクリーンクリーンです。サイズは、やや小さいのですが、非常に高品質なピンクオレンジをお楽しみ頂けます。「タリバンの友達」が、初めて見る色で、再び入荷する可能性は極めて低いと申しておりました。ぜひ、この機会に一粒、いかがでしょうか？発見されてすぐなので、お安くご提供できます。どれか、お好きなものをお一つお選び下さいませ。選択方式でございます。

 最近、アフガニスタンと接したタジキスタンで、ピンクスピネルがたくさん産出されていますが、あれとは、色味が異なります。こちらの方が、もっと高級な感じが致します。彼は、２００ピースほど、持っていましたが、その中で、サイズが大きくて、カット、内部状況が美しいものを選りすぐりました。３つの中から、お一つ、ご選択下さいませ（３つ全てではございません）。ペアシェイプは、０．６４ct、ラウンドカットは、０．５３ct、四角は、０．６５ctです。

 ＊なお、個別の写真はございませんが、ペアシェイプ０．３６ct、四角０．６８ctもございます。