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(2023年 7月 4日 1時 23分 追加)
特集 ワンマン運転
日本の鉄・軌道におけるワンマン運転は、記録に残っているもっとも古いものとしては、1927(昭和2)年から1929年にかけて、井笠鉄道・下津井鉄道、播丹鉄道で実施された事例とされています。人件費の低減が第一の目的であるワンマン運転を、人件費が現代と比べはるかに安い時代に行ったこの施策は車両の大形化に伴い長くは続きませんでしたが、戦後地方ローカル線の経営が悪化するにつれて、今日的な意味でのワンマン運転が登場します。1954(昭和29)年、名古屋市交通局が路線網の中でもローカル郊外電車的な性格の強い下之一色線の経営改善策としてワンマン運転を導入、1961(昭和36)年には呉市交通局に初の新造ワンマンカーである2000形が登場し、以降昭和40~50年代を通して廃止を免れた路面電車路線はワンマン化を推し進めて行くのです。鉄道においては、1971(昭和46)年に関東鉄道竜ヶ崎線においてワンマン運転を開始、その後現在では大都市の長編成で運行される路線以外は全国ほとんどでワンマン運転が実施されているのは周知の通りです。しかしひと口にワンマン運転といっても、その形態は有人駅で運賃収受を駅員が行うのか、無人駅の路線とし運転士が行うのか、乗車・降車のドアを定めるのか、すべてのドアで乗降ができるのか、またATO・ホームドアとセットになったワンマン運転も近年は普及が進んできています。今回の特集ではそんなワンマン運転について普及の歴史、実施にあたっての技術的・法的(実はこれが初期にはかなり大きな壁となり普及を妨げていました)問題点の考察、現在ワンマン運転を行っている線区・区間の形態別分類と一覧表による紹介、特徴的なワンマン車両の車内設備写真などで幅広く解説します。
一般記事:
JR九州77系客車 DF200-7000「ななつ星in九州」